2025.10.02
皮まで食べて栄養まるごと!さつまいもをもっと活かす健康習慣
調理の保存とコツ
「さつまいもの皮はむいたほうがいい?」そう思って捨ててしまう方も多いかもしれません。
けれど実は、皮こそが栄養の宝庫。美容や健康、そして満足感アップにもうれしい成分が、ぎゅっと詰まっています。
今回は、管理栄養士の視点から“皮ごと食べる”メリットと、おいしく取り入れるコツを解説します。
皮をむくと失われる栄養とは?
さつまいもの皮は、見た目や食感の理由で取り除かれることが多い部分です。しかし、皮や皮のすぐ下には、ビタミン・ミネラル・ポリフェノールなどの栄養素が豊富。
つまり、皮をむくという習慣が、“栄養を削ってしまう”ことにつながっているのです。
抗酸化・腸活・美容まで!皮ごと食べる3つのメリット
1. 抗酸化成分で細胞を守る
皮にはアントシアニンやクロロゲン酸といったポリフェノールが多く含まれます。
これらは活性酸素を抑え、肌や血管の老化を防ぐはたらきがあります。特に紫皮の品種は抗酸化力が高めです。
2. ビタミンCをしっかりキープできる
さつまいものビタミンCは、でんぷんに守られて加熱しても壊れにくいのが特長。皮のすぐ下に多く含まれるため、皮ごと食べることでロスを防げます。
3. 食物繊維とカルシウムで体の調子を整える
皮には不溶性食物繊維が豊富で、腸の動きを促し便通をサポート。さらにカルシウムも含まれ、骨の健康維持にも役立ちます。
今日からできる!皮ごとおいしく食べる工夫
焼き芋やふかし芋を丸ごと楽しむ
皮付きでじっくり加熱すると、甘みが増して香ばしさもアップ。皮の香りも一緒に味わえます。
皮付ききんぴら
細切りにして炒めれば、シャキッとした食感と香ばしさが楽しめます。ごま油と相性抜群。
大学芋
皮付きのまま揚げると、カリッと香ばしく仕上がります。油と一緒に摂ることでポリフェノールの吸収も良くなります。
さつまいもご飯
小さめに切って炊飯器に入れるだけ。彩りが良く、皮の存在も気になりにくい一品です。
皮ごと食べるときのポイント
調理の前に、基本のひと手間を押さえておきましょう。
| 調理前のコツ | 理由 |
|---|---|
| タワシでしっかり洗う | 泥や残留農薬を落とすため |
| 厚い皮は軽くそぐ | 食感を整え、見た目をきれいにするため |
| 切ったら水にさらす | アク抜き・変色防止のため |
| 加熱は弱火でじっくり | 甘みを最大限に引き出すため |
毎日の食卓に取り入れるヒント
少しの工夫で、皮付きのさつまいもを自然に取り入れやすくなります。
- 朝食に焼き芋を1/2本、ヨーグルトと一緒に
- お弁当に皮付ききんぴらをプラス
- おやつは大学芋やスイートポテト風に
皮付きで食べることで、ポリフェノール+ビタミン+食物繊維をまとめて摂取できます。満腹感が得られやすく、ダイエット中にもおすすめです。
皮ごと食べて、健康とおいしさをまるごとチャージ
さつまいもの皮は、ただの外側ではなく、栄養が詰まった“もう一つの主役”。抗酸化・整腸・美容と、うれしい効果がたくさんあります。
今日の食卓から、ぜひ“皮ごとさつまいも”を取り入れて、体の内側から元気を育ててみませんか?
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この記事の監修者
管理栄養士・料理家
ひろのさおり
お茶の水女子大学大学院在学中、フリーランスとして管理栄養士のキャリアをスタート。レシピ開発や執筆業、出張料理サービスに携わり、特定保健指導、セミナー・料理教室講師としても活動を広げる。現在は株式会社セイボリーの代表を務め、レシピ開発・料理撮影や、調理器具や食品の監修・販促サポートなどの事業を営む。テレビ出演などのメディア実績も多数。著書に「小鍋のレシピ 最新版」(辰巳出版)。