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2025.11.18

太らないお酒の飲み方。飲み会シーズンでも体重をキープする工夫

働く人と食の健康

太らないお酒の飲み方。飲み会シーズンでも体重をキープする工夫

お酒を飲む機会が増えると、「体重がじわじわ増えてきたかも」と気になる人は多いものです。とはいえ、付き合いやリフレッシュの時間として、お酒そのものを完全にやめるのは現実的ではない場面もありますよね。

大切なのは「飲むか・飲まないか」ではなく、どう飲むか、何と一緒に飲むか。この記事では管理栄養士の視点から、日々の生活の中で取り入れやすい工夫をまとめました。

飲む前に知っておきたい基本

最初に、なぜお酒で太りやすくなるのかの背景だけ軽く押さえておきましょう。ここが分かると、これからの飲み方の選択がしやすくなります。

アルコールは代謝の順番を変える

アルコールには1gあたり約7kcalのエネルギーがあり、さらにビール、日本酒、カクテル類には糖質も多く含まれています。つまり「アルコール由来のエネルギー」と「糖質由来のエネルギー」が同時に入ってくる状態になります。

体は、毒性のあるアルコールを優先的に分解しようとするため、そのあいだは糖質や脂質の利用が後回しになりがちです。食事やおつまみから入ったエネルギーが使い切れないと、その余った分が体脂肪として蓄えられやすくなります。

「お酒を飲むと太りやすい」と言われる背景には、アルコールのエネルギーに加えて、糖質の多いお酒と高カロリーなおつまみが重なり、トータルのエネルギー量が増えやすいという構造があります。

適量は目安を知りつつ、自分の体調で調整する

一般的には、1日の純アルコール量の目安として約20gがよく用いられます。おおよそ、ビール中びん1本(500ml)、日本酒1合(180ml)、焼酎25度100mlで20g前後と考えるとイメージしやすいでしょう。

ただし、体格や性別、体調、服薬の有無などによって「ちょうどよい量」は変わります。あくまで目安としてとらえつつ、「このくらいなら翌日も体が楽」と感じるラインを、自分なりに見つけていくことが大切です。

お酒だけではなく、飲むシーン全体で考える

体重の増えやすさに影響しているのは、お酒そのものだけではありません。揚げ物中心のおつまみ、飲んだ後のシメのラーメンや丼もの、夜遅い時間帯の過食。こうした「飲むときのセット」が重なることで、結果的に体重が増えやすくなります。

お酒と一緒に選ぶ食事や、飲んだ後の過ごし方も含めて整えていきましょう。

太りにくく飲むための基本の工夫

ここからは、今日から取り入れやすい飲み方の工夫を紹介します。すべてを一度に変える必要はありません。やりやすいところからで十分です。

量とペースを決めて飲む

飲み始める前に、ざっくりで構わないので「今日はこのくらいまで」と決めておくと、ダラダラ飲みを防ぎやすくなります。

たとえば、最初の1杯はゆっくり飲む(30分くらいかけるつもりで)、グラスはあえて小ぶりなものを選ぶ、お酒と同じくらいの頻度で水やお茶をはさむ。こうした小さな工夫だけでも、結果的な総量が変わってきます。

「どれだけ飲んだか分からない状態」を避けることが、まず一歩目です。

お酒の種類は糖質の量を意識して選ぶ

同じ1杯でも、糖質の量はお酒の種類によってかなり違います。太りにくさを意識するなら、糖質控えめなお酒をベースにするのがおすすめです。

ハイボール、焼酎の水割りやソーダ割り、辛口のワイン(甘口に比べて糖質が少なめ)、糖質オフやゼロのビール・チューハイなどが該当します。

一方で、梅酒、リキュールを使ったカクテル、甘いチューハイなどは糖質が多くなりやすいので、量を控えめにしたり、ゆっくり楽しんだりするとよいでしょう。

「糖質オフだから安心」と油断して飲みすぎると、アルコール量自体は増えてしまいます。種類と同時に量もセットで見るのがポイントです。

おつまみはたんぱく質と野菜スタートにする

太りにくさを考えるとき、実はおつまみの選び方も大きなポイントです。最初の1〜2品は、たんぱく質と野菜・海藻を意識して選んでみましょう。

枝豆、冷ややっこ、刺身盛り合わせ、焼き魚、グリルチキン、蒸し鶏、海藻サラダ、野菜スティック、温野菜などが挙げられます。

先にこうしたメニューでお腹をある程度満たしておくと、途中から出てくる揚げ物やシメの炭水化物の量を自然に抑えやすくなります。

シメの習慣を減らす

飲んだ後のラーメンや丼ものは、どうしてもエネルギー過多になりやすい部分です。

毎回必ず食べるのを回数を減らす、量が多いならみんなでシェアして少量にする、どうしても何か食べたいならお茶漬けや具だくさんの味噌汁など軽めの選択肢にする。こうした形で、「なし」か「軽め」に寄せていくだけでも、体重への影響は変わってきます。

飲んだ翌日をリセット日にする

飲む日はある程度楽しむ前提にして、そのかわり翌日を整える日と位置づけるのもひとつの考え方です。

こまめな水分補給で体を整える

アルコールには利尿作用があり、体は水分不足になりがちです。翌日は、いつもより意識的に水分をとるようにしましょう。

水や白湯、お茶などを中心に、1日を通して少しずつ飲むようにします。カフェイン飲料ばかりにならないよう気をつけましょう。脱水を防ぐことで、だるさの軽減や代謝アップも期待できます。

食事は抜くより整える

二日酔い気味だと、食欲がない、逆に脂っこいものが食べたくなる、など極端になりがちです。

朝食や昼食を完全に抜いてしまうより、消化にやさしい軽めの食事を少量でもとるほうが、その後の食欲の乱れを防ぎやすくなります。

おかゆと具だくさんの味噌汁、うどんにゆで卵や温野菜を添える、玄米や雑穀ごはんを少量に焼き魚と野菜のおかず。こうしたメニューが向いています。

ビタミンB群を多く含む食材(豚肉、卵、玄米など)は、アルコール代謝をサポートする働きがあります。いつもの食事の中に、意識して取り入れてみましょう。

無理のない範囲で体を少し動かす

大きな運動をする必要はありませんが、天気がよければ一駅分歩く、ストレッチで体をほぐすなど、軽い活動を入れると血流が良くなり、回復しやすくなります。

健康面で必ず押さえておきたいポイント

最後に、飲むときに共通して意識しておきたいことを整理します。

妊娠中や授乳中は、基本的に飲酒を控えましょう。持病がある、薬を服用している場合は、かかりつけ医に相談してください。一度に大量に飲む「ドカ飲み」は、体への負担が大きくなります。体調がすぐれないときは、量を減らすか、飲まない選択をしましょう。

こうした部分は、体重コントロール以上に健康を守るという視点で、とても大切なポイントです。

お酒とうまく付き合えれば、楽しみも続けやすい

お酒を楽しみながら体重や健康を守ることは、決して特別なことではありません。小さな工夫を重ねていくことで、飲み会シーズンでも体は安定しやすくなります。

できそうなところから一つだけ、次の飲み会で試してみてください。

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この記事の監修者

管理栄養士・料理家

ひろのさおり

お茶の水女子大学大学院在学中、フリーランスとして管理栄養士のキャリアをスタート。レシピ開発や執筆業、出張料理サービスに携わり、特定保健指導、セミナー・料理教室講師としても活動を広げる。現在は株式会社セイボリーの代表を務め、レシピ開発・料理撮影や、調理器具や食品の監修・販促サポートなどの事業を営む。テレビ出演などのメディア実績も多数。著書に「小鍋のレシピ 最新版」(辰巳出版)。