2025.09.05
妊娠初期に意識したい葉酸。赤ちゃんと自分を守る栄養の基本
ライフステージ別の食事
妊娠がわかると、最初に耳にする栄養素のひとつが「葉酸」。でも、なぜそれほど大切なのか、どんな食材に含まれているのか─意外と知らないことも多いものです。
ここでは、妊婦さんが知っておきたい葉酸の基本と、毎日の食事でムリなく摂るための工夫を紹介します。
胎児の神経管の発達に欠かせない栄養素
葉酸は、胎児の脳や脊髄など「神経管」がつくられる時期に重要な役割を担います。この形成は妊娠初期、つまり妊娠が判明するより前から始まっています。
十分な葉酸を摂取しておくことで、神経管閉鎖障害などのリスクを下げられるとされ、妊娠前からの摂取がすすめられています。
小さな意識の積み重ねが、赤ちゃんの健やかな成長を支える大切なステップです。
妊婦さんの1日あたりの目安は480μg
成人女性の推奨量は1日240μgですが、妊娠初期は追加で240μg、合計480μgが目安(厚生労働省「日本人の食事摂取基準」)。
食事から摂るのが理想的ですが、不足が心配な場合はサプリメントも併用可能です。その際は、1日の合計が1,000μgを超えないように気をつけましょう。
葉酸を多く含む身近な食材
葉酸は「葉っぱのビタミン」と呼ばれるほど、緑の野菜に多く含まれます。
ただし、野菜だけでなく、豆類や果物にも豊富に含まれているため、組み合わせ次第で自然に摂取量を増やすことができます。
| 食材 | 特徴・取り入れ方のヒント |
|---|---|
| ほうれん草 | 鉄分も豊富。おひたしや味噌汁に |
| ブロッコリー | レンジ加熱で栄養をキープ。彩りも良く使いやすい |
| 菜の花 | 春が旬。さっとゆでておひたしに |
| 枝豆 | 冷凍でもOK。ご飯やスープにプラス |
| アスパラガス | 炒め物やスープで食感を楽しむ |
| 春菊 | 生サラダで葉酸を逃さず摂取 |
| 納豆 | 発酵食品で吸収率アップ。朝食の定番に |
| アボカド | 良質脂質と葉酸を一緒に。1日1/2個が目安 |
| いちご | つわり中にも食べやすいビタミン源 |
| マンゴー | 冷凍やドライで手軽に摂取できる |
調理法で吸収率が変わる。やさしく扱うのがコツ
葉酸は水溶性で熱に弱いため、調理の工夫もポイント。長時間ゆでるよりも、電子レンジ加熱や蒸し調理など短時間加熱が効果的です。
また、ゆでる場合は少量の湯でサッと仕上げるのがおすすめ。保存時も光や空気で分解されやすいので、新鮮なうちに使い切るようにしましょう。
葉酸を“日常の一皿”にする工夫
葉酸を摂るために特別な料理を作る必要はありません。普段の食卓に、少しずつ「葉酸を含む食材」を足していくことから始めましょう。
- 朝食:ほうれん草入りの卵焼き+いちごヨーグルト
- 昼食:枝豆とアスパラの雑穀ごはん+ブロッコリーの味噌汁
- 夕食:納豆とオクラの冷やしそば+春菊と豆腐のサラダ
- 作り置き:菜の花のおひたしやアボカドポテトサラダ
「無理なく、できる範囲で」を合言葉に。頑張りすぎず続けることが、栄養をきちんと届ける一番の近道です。
食事からはじめる、安心のからだづくり
葉酸は、妊娠初期のからだと心を支える“ベースの栄養”。特別な食材や高価なサプリに頼らなくても、日常のごはんの中でしっかり摂ることができます。
赤ちゃんの未来を育む食卓を、今日から少しずつ整えていきましょう。
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この記事の監修者
管理栄養士・料理家
ひろのさおり
お茶の水女子大学大学院在学中、フリーランスとして管理栄養士のキャリアをスタート。レシピ開発や執筆業、出張料理サービスに携わり、特定保健指導、セミナー・料理教室講師としても活動を広げる。現在は株式会社セイボリーの代表を務め、レシピ開発・料理撮影や、調理器具や食品の監修・販促サポートなどの事業を営む。テレビ出演などのメディア実績も多数。著書に「小鍋のレシピ 最新版」(辰巳出版)。