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2025.11.06

太りやすさは「習慣のズレ」で起きる。3つを整えるだけで体は変わる

働く人と食の健康

栄養の基本

太りやすさは「習慣のズレ」で起きる。3つを整えるだけで体は変わる

量を減らしているつもりなのに、体重がほとんど変わらない。そんなときは「食べる量」よりも、「食べ方のクセ」に目を向けてみると原因が見えてきます。

ポイントになるのは、血糖値の揺れ、噛む回数、食べる時間帯の3つです。このリズムが崩れていると、食べる量が極端に多くなくても、体は太りやすい状態になってしまいます。

この記事では、太りやすさにつながる習慣のズレを整理しながら、今日から始めやすい整え方をご紹介します。

1. 血糖値の乱れ:甘い飲み物と糖質だけの軽食に要注意

まず整えたいのは、「血糖値の揺れ」です。血糖値が急に上がったり下がったりすると、体はエネルギーを溜め込みやすくなり、「食べてもすぐお腹が空く」状態を招きます。

特に、働く世代に多いのが次のようなパターンです。甘いカフェドリンクや清涼飲料水をよく飲む、菓子パンやスイーツだけで軽く済ませることが多い、朝食を抜いて昼に一気に食べてしまう。

どれも「糖質だけ」で血糖値を一気に上げてしまう組み合わせです。その結果、インスリンが多く分泌され、余ったエネルギーが脂肪として蓄えられやすくなります。

対策:糖質“だけ”で食べない工夫を足す

大切なのは、糖質をゼロにすることではなく、「一緒に食べるもの」を見直すことです。

朝は、果物にヨーグルトなどたんぱく質を含む一品を添えます。間食は、ナッツ、高カカオチョコ、ゆで卵などを組み合わせます。カフェでは、甘い飲み物を1日1杯までに決めて、基本は無糖のコーヒー、お茶、炭酸水に。

糖質だけで血糖値を上げないようにすると、同じ量を食べていても「すぐお腹が空く」状態が落ち着き、自然と総量も整いやすくなります。

2. 噛まない・早食い:満腹サインが届く前に食べ終わってしまう

次に見直したいのが、「噛む回数」と「食べる速さ」です。

柔らかい主食メインの食事や、忙しくてかき込むように食べるスタイルが当たり前になっていると、満腹感を伝えるホルモンが働く前に食事が終わってしまいます。

パスタや丼ものだけでランチを済ませる、スープや麺類などあまり噛まなくても食べられるメニューが多い、スマホを見ながら無意識のうちに食べ進めている。こうした習慣が続くと、「お腹は満たされているのに、なんとなく物足りない」という感覚が続きやすくなります。

対策:歯ごたえのあるひと品を足す

早食いを一気に直そうとするより、「自然と噛む回数が増える選び方」に変えていく方が続けやすいです。

ごはんは、時々雑穀米や玄米を取り入れてみたり、サラダに、れんこん、ごぼう、ブロッコリーなど噛みごたえのある野菜を加えます。具材は薄切りにしすぎず、少し大きめに切って調理しましょう。

「ひと口30回噛む」と意識するのも良いですが、そもそも噛まないと飲み込めない料理を増やしていくと、自然と食べるペースもゆっくりになっていきます。

3. 食べる時間帯:夜遅い食事は“太りやすいリズム”をつくる

3つ目は、「食べる時間帯」です。

私たちの体には体内時計があり、同じメニューでも「いつ食べるか」によって脂肪として蓄えられやすさが変わることが分かっています。

特に太りやすいのは、夕食が21〜22時以降になる日が多い、日中は軽くつまむ程度で夜にまとめて食べている、食後すぐに寝てしまう、といったパターンです。

夜遅い時間帯は、エネルギー消費が少なくなるうえ、睡眠の質にも影響しやすくなります。結果として、翌日に「妙にお腹が空く」「甘いものが欲しくなる」といった食欲の乱れにつながります。

対策:夜を軽く整えるための2ステップ

すべての日で完璧に整える必要はありません。取り入れやすいのは次の工夫です。

ひとつは、夕食をできる範囲で20時までに済ませること。もうひとつは、遅くなる日は17〜18時につなぎ食を少しだけとることです。ヨーグルト、フルーツ、ナッツ、具だくさんスープなどが向いています。

夜にお腹が空きすぎていると、「今日はいいか」と一気に食べてしまいがちです。手前の時間帯に軽くお腹を満たしておくことで、結果的に夜の総量を抑えやすくなります。

今日から取り入れやすい習慣の整え方

ここまでの3つのポイントを踏まえて、すぐに始めやすい整え方をまとめました。

✔ 無糖の飲み物を“基本ルール”にする
✔ 主食は、いつもふわふわ・とろとろのものばかりにしない
✔ ひと口ごとに箸を置き、「食事に最低15〜20分かける」ことを意識する
✔ 夜遅くなる日は、あらかじめ“つなぎ食”を決めておく
✔ 朝は一口でもOKなので、果物やスープなどをとる習慣をつける

どれも「我慢して減らす」のではなく、「選び方やタイミングを整える」アプローチです。ダイエット中でなくても続けやすく、体調管理にも役立ちます。

管理栄養士がすすめる“置き換え表”

太りやすい習慣を変えるときに大切なのは、「やめる」より「置き換える」ことです。今の暮らし方や仕事のリズムを大きく変えなくても、よくあるシーンを少しだけ選びかえるだけで、血糖値や食欲の波は穏やかになっていきます。

今の習慣変えると効果が出やすい選択
甘い飲み物が毎日のように続いている無糖のお茶・炭酸水・無調整豆乳を基本にする
デスクにお菓子を常備しているナッツ・高カカオチョコ・ゆで卵などを用意する
柔らかい主食が多い(白パン・うどんなど)雑穀米・玄米・全粒粉パンを取り入れて噛む回数を増やす
夜にお腹ペコペコで帰宅してしまう帰宅前にフルーツ・ヨーグルトなどのつなぎ食をとる

すべてを一度に変える必要はありません。「これならできそう」と思えるものから、ひとつずつ試してみてください。

整えたいのは量ではなく3つのリズム

太りやすさは、「血糖値の揺れ」「噛む回数」「食べる時間帯」という3つの習慣のズレから少しずつ積み重なっていきます。

  • 血糖値が大きく揺れる
  • 早食いで満腹サインが届かない
  • 夜遅くにまとめて食べてしまう

この3つのうち、どれかひとつでも整うと、「以前よりも食べ過ぎなくなった」「間食の量が自然と減ってきた」といった変化を感じやすくなります。

まずは、自分の生活の中で「いちばん整えやすいポイントはどこか」を見つけるところから始めてみましょう。小さな習慣の変化が、数か月後の体型や体調に、確かな違いをつくってくれます。

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この記事の監修者

管理栄養士・料理家

ひろのさおり

お茶の水女子大学大学院在学中、フリーランスとして管理栄養士のキャリアをスタート。レシピ開発や執筆業、出張料理サービスに携わり、特定保健指導、セミナー・料理教室講師としても活動を広げる。現在は株式会社セイボリーの代表を務め、レシピ開発・料理撮影や、調理器具や食品の監修・販促サポートなどの事業を営む。テレビ出演などのメディア実績も多数。著書に「小鍋のレシピ 最新版」(辰巳出版)。