2025.08.20
紫外線対策は食事から。体の内側で肌を守る栄養素と食べ方のコツ
季節の不調と栄養ケア
日差しが強くなるにつれ、日焼け止めや帽子が手放せなくなりますよね。でも、しっかりケアしているつもりでも、気づけばうっすらシミが増えていたり、肌のハリがなくなっていたり。「外からのケアだけでは追いつかない」と感じたことはありませんか。
実は、紫外線ダメージは“食べるケア”でも防げます。毎日の食事で抗酸化成分を摂りつつ、肌の土台を整えておくと、紫外線に負けにくい体をつくることができるのです。
ここでは、紫外線が肌に与える影響と、日々の食卓で取り入れたい栄養素・食材について整理していきます。
紫外線が肌にダメージを与える仕組み
紫外線を浴びると、体の中で活性酸素という物質が発生します。活性酸素は本来、体を守る働きをしているのですが、過剰に増えると細胞を傷つけ、シミやシワ、乾燥肌の原因になります。
さらに、紫外線は肌の奥にあるコラーゲンやエラスチンといった弾力成分を分解し、ハリや弾力の低下を招きます。日焼け後に肌がごわついたり、くすんだりするのは、こうしたダメージが重なった結果です。
日焼け止めや帽子は紫外線を「ブロック」する対策。それと並行して、体の内側から「修復」と「防御」を支える栄養を補っておくと、肌への負担を軽くできます。
紫外線対策に役立つ5つの栄養素
ビタミンCで活性酸素を抑え、メラニンを防ぐ
ビタミンCは、活性酸素を中和する抗酸化作用と、メラニン色素の生成を抑える働きを持っています。紫外線ダメージの“入り口”と“出口”の両方に働きかけてくれる心強い栄養素です。
また、肌のハリを保つコラーゲンの合成にも欠かせません。ビタミンCが不足すると、コラーゲンがうまく作られず、肌の弾力が低下しやすくなります。
キウイ、赤パプリカ、ブロッコリー、いちごなどに豊富に含まれています。ビタミンCは熱に弱いため、生で食べるかサラダ、スムージーなどにするのがおすすめです。
ビタミンB2で肌のターンオーバーを促す
ビタミンB2は、細胞の新陳代謝を助け、肌の再生サイクル(ターンオーバー)を整える役割を担っています。紫外線で傷ついた肌の回復をサポートしてくれるため、日焼け後のケアにも重要な栄養素です。
レバー、卵、しじみ、納豆などに多く含まれます。水溶性なので、味噌汁やスープなど汁物ごと摂ると効率よく吸収できます。
ビタミンEで肌の老化をゆるやかに
ビタミンEは、強力な抗酸化作用を持ち、活性酸素による細胞のダメージを防ぎます。血行を促進する働きもあり、肌に栄養を届けやすくしてくれることから、”若返りビタミン”とも呼ばれます。
アーモンド、かぼちゃ、アボカド、うなぎなどが代表的な食材です。ビタミンEは脂溶性なので、オリーブオイルで炒めたり、ドレッシングと一緒に摂ったりすると吸収率が高まります。
ポリフェノールで酸化ストレスに備える
ポリフェノールは、植物の色素や渋み成分に含まれる抗酸化物質です。紫外線による酸化ストレスを和らげ、シミやくすみの予防に役立ちます。
緑茶のカテキン、ブルーベリーのアントシアニン、大豆のイソフラボンなどが代表的です。納豆は発酵食品として腸内環境を整える働きもあるため、美肌づくりを内側から支えてくれます。
カロテノイドで日焼け後の炎症を抑える
カロテノイドは、トマトのリコピン、にんじんやかぼちゃのβ-カロテン、鮭のアスタキサンチンなど、赤やオレンジの色素成分です。紫外線による炎症を抑え、日焼け後の赤みやヒリつきを和らげる働きがあります。
カロテノイドも脂溶性のため、油と一緒に調理すると吸収が高まります。トマトはオリーブオイルで炒める、にんじんはごま油できんぴらにするなど、加熱調理との相性が良い栄養素です。
栄養素を上手に組み合わせる食べ方
紫外線対策の栄養素は、単体で摂るよりも組み合わせることで相乗効果が生まれます。とはいえ、毎食完璧を目指す必要はありません。1日の中でバランスよく取り入れる意識を持つだけで十分です。
たとえば、朝食にキウイや小松菜のスムージーを取り入れれば、ビタミンCを効率よく摂取できます。昼は鮭とトマトを使ったパスタやサラダにすると、カロテノイドとビタミンEを同時に補えます。夕食にはしじみの味噌汁やレバー炒めを添えて、ビタミンB2を意識してみましょう。
間食には、無塩のアーモンドやブルーベリー入りのヨーグルトがおすすめです。甘いお菓子の代わりにすれば、糖質を抑えながら抗酸化成分を補給できます。
朝〜昼に意識して摂りたい理由
肌の修復や細胞の再生は、日中に活性化すると言われています。朝〜昼にかけて抗酸化成分をしっかり摂っておくと、日中に浴びる紫外線へのダメージ耐性を高められます。
一方で、夜は肌の回復タイム。ビタミンB2やたんぱく質など、肌の材料になる栄養素を夕食で補うと、ターンオーバーをサポートしやすくなります。
栄養を逃さない調理と保存のコツ
せっかくの栄養素も、調理法によっては損なわれてしまうことがあります。ちょっとした工夫で、食材の力を最大限に活かしましょう。
ビタミンCは熱と水に弱いため、野菜は切ってすぐに食べるか、蒸し調理で加熱時間を短くするのがポイントです。キウイやいちごは生のまま食べるのが一番です。
脂溶性のビタミンEやカロテノイドは、オリーブオイルやごま油など良質な油と一緒に調理すると吸収率がアップします。かぼちゃの煮物やにんじんのソテーは、油を少量加えるだけでも効果が変わります。
水溶性のビタミンB2やCは、煮汁に溶け出しやすい性質があります。スープや味噌汁は汁ごと食べることで、栄養を逃さず摂取できます。
また、カット野菜やフルーツは時間が経つと酸化が進みます。冷凍ストックを活用するか、食べる直前にカットするようにしましょう。
外側と内側の両方からケアを
紫外線対策は、日焼け止めや帽子といった“外からの防御”と、抗酸化成分を中心にした“内側からのサポート”を組み合わせることで、より効果的になります。
今日からできることは、食卓に緑黄色野菜や果物を1品プラスすること。無理なく続けられる形で、肌を守る習慣を始めてみませんか。
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この記事の監修者
管理栄養士・料理家
ひろのさおり
お茶の水女子大学大学院在学中、フリーランスとして管理栄養士のキャリアをスタート。レシピ開発や執筆業、出張料理サービスに携わり、特定保健指導、セミナー・料理教室講師としても活動を広げる。現在は株式会社セイボリーの代表を務め、レシピ開発・料理撮影や、調理器具や食品の監修・販促サポートなどの事業を営む。テレビ出演などのメディア実績も多数。著書に「小鍋のレシピ 最新版」(辰巳出版)。