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2025.10.23

作り置きを長持ちさせるコツ|味も安全も守る“ひと手間”の工夫

調理の保存とコツ

作り置きを長持ちさせるコツ|味も安全も守る“ひと手間”の工夫

忙しい日の味方・作り置き。けれど「せっかく作ったのに、翌日には風味が落ちていた…」という経験はありませんか?

実は、ちょっとした調理や保存の工夫で、驚くほど日持ちと美味しさが変わります。今回は、管理栄養士の視点から“傷みにくく、最後までおいしい作り置き”のコツを紹介します。

作り置きが傷みやすくなる理由

まずは、料理が劣化してしまう原因を知ることから始めましょう。食材が傷みやすくなる背景には、「水分」と「温度変化」の2つが大きく関係しています。

水分が多い料理は傷みやすい

水分は、微生物が繁殖するための絶好の環境。煮物や和え物など、水分が多く残る料理は特に注意が必要です。

仕上げに軽く煮詰めて水分を飛ばす、または調理後すぐに冷ますなど、ちょっとした工夫で日持ちが変わります。

温度の管理がポイント

調理後、熱いうちにフタをしてしまうと、容器内に水滴がこもり菌が繁殖しやすくなります。また、常温での放置も避けたいところ。

粗熱を取ったら、速やかに冷蔵庫または冷凍庫に移すのが基本です。「冷ます」「冷やす」を意識するだけで、保存性はぐっと上がります。

風味と鮮度を保つための調理の工夫

作り置きを長持ちさせるには、調理の段階で少しだけ意識を変えること。水分の調整、味の付け方、そして酸味の活かし方がポイントです。

余分な水分を残さない仕上げを

煮汁は少し煮詰めて水分を抑える、炒め物はしっかり加熱して水気を飛ばす。葉物野菜のように水が出やすい食材は、細かく刻んで炒めたり、ナムルやふりかけ風に仕上げると良いでしょう。

この“水分調整”こそ、作り置きのもちを左右する要素です。

塩分や糖分で味を引き締める

塩や砂糖には、調味の役割だけでなく、保存性を高める効果もあります。浸透圧の働きによって、微生物が利用できる「自由な水分(利用水)」が減り、菌の繁殖が抑えられるためです。

肉や魚は、あらかじめしっかり下味をつけておくと、加熱後も味がぼやけにくく、冷蔵保存中の美味しさが保たれます。

薄味の副菜は日持ちが短くなるため、早めに食べ切るのが基本。野菜類は塩昆布や梅肉と和えるだけで、手軽に即席漬けになり、風味も保存性もアップします。

酸味を加えて保存力と彩りをプラス

酢やレモン汁を使うと、料理がさっぱりと仕上がるだけでなく、保存性も高まります。魚は南蛮漬けに、野菜はビネガーやレモンを加えたマリネに。

ほどよい酸味は、見た目にも明るさを添えてくれます。

毎日の調理でできる小さな工夫

難しいことをしなくても、日々の調理に少し意識を加えるだけで変わります。家庭でもすぐに実践できるヒントをいくつか紹介します。

  • カレーは翌日分と冷凍分を分けて保存。冷凍分には塩をほんの少し足しておくと、解凍後も味が締まります。
  • 卵焼きにマヨネーズを加えると、冷めてもふんわりしっとり。お弁当にもおすすめです。
  • 鶏肉の下味冷凍にはレモン果汁を加えると、解凍後の臭みが出にくく、焼き上がりも爽やかになります。

こうした「小さな調整」が、翌日以降の美味しさを支えてくれます。

保存時に気をつけたい3つの基本

調理後の保存状態が、味と安全性を左右します。次のポイントを意識するだけで、格段に安心度が高まります。

  1. 粗熱をしっかり取ってから密閉容器へ
  2. 冷蔵は4℃以下、冷凍は−18℃以下を保つ
  3. 作った日付をラベルで記録し、早めに使い切る

容器はガラス製やステンレス製のように、においや色が移りにくいものを選ぶと長く衛生的に使えます。

“水分・味付け・温度”を意識するだけで変わる

作り置きが長持ちするかどうかは、ちょっとした意識の差で決まります。水分を減らし、味をしっかり整え、冷ます・冷やすを丁寧に。

この3つを押さえるだけで、毎日のごはん作りがもっとラクに、そして美味しく続けられるはずです。

作り置きを「時短」だけでなく、「安心して楽しめる食習慣」に変えていきましょう。

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この記事の監修者

管理栄養士・料理家

ひろのさおり

お茶の水女子大学大学院在学中、フリーランスとして管理栄養士のキャリアをスタート。レシピ開発や執筆業、出張料理サービスに携わり、特定保健指導、セミナー・料理教室講師としても活動を広げる。現在は株式会社セイボリーの代表を務め、レシピ開発・料理撮影や、調理器具や食品の監修・販促サポートなどの事業を営む。テレビ出演などのメディア実績も多数。著書に「小鍋のレシピ 最新版」(辰巳出版)。