
2025.08.16
揚げ物=太るは思い込み?おいしく軽やかに楽しむためにできること
働く人と食の健康
調理の保存とコツ

「揚げ物って太るから控えている…」そんな風に思っていませんか?
確かに油を使う調理法ではありますが、実はちょっとした工夫で、揚げ物もぐっとヘルシーに楽しむことができます。
今回は、管理栄養士の視点から「太らない揚げ物」の工夫と代替アイデアをご紹介します。
なぜ揚げ物が太ると思われがちなのか?
揚げ物が高カロリーになりやすい最大の理由は、「油の吸収量(吸油率)」にあります。
とはいえ、すべての食材が一律に油を吸うわけではありません。食材の水分量や衣の厚さ、揚げるときの温度などによって吸油率は大きく変わります。
食材や温度、油の違いでカロリーに差が出る理由
水分が多い食材は油を吸いにくい
野菜や魚は内部の水分が多く、衣が薄ければ油の吸収は少なめです。逆に、パン粉や天ぷら粉などで厚めの衣をつけると吸油率が高まります。
適温(170〜180℃)で揚げると吸油が抑えられる
油の温度が低いと加熱に時間がかかり、その分油を多く吸ってしまいます。適切な温度でサッと揚げるのがポイントです。
油の種類でも仕上がりは変わる
クセが少なく酸化しにくい「米油」や「キャノーラ油」は、軽い口当たりになりやすく、調理後のべたつきも抑えられます。
実践しやすいヘルシー調理の工夫
日々の食事に取り入れやすい、揚げ物を軽くするための工夫をご紹介します。
- 衣は薄く&細かくする
衣の厚みは吸油量に直結します。パン粉は細かめにし、バッター液(小麦粉+水)は薄めにとどめるのがコツです。 - 温度計で170〜180℃をキープ
見た目や泡だけではわかりにくいため、揚げ物用の温度計があると便利です。 - しっかり油を切る
揚げた直後にバット+キッチンペーパーで余分な油を落とすことで、摂取カロリーを抑えられます。 - フライパンで「揚げ焼き」も活用
少量の油で表面をカリッと焼く調理法です。ナスやピーマンなど火の通りやすい野菜におすすめです。
揚げ物風の満足感を出す代替テクニック
揚げ物そのものを控えたいときにも、食感や香ばしさで“揚げ物っぽさ”を再現する工夫があります。
- ノンフライヤーやオーブンで「焼きフライ」
衣付きの食材を高温で焼くだけでもサクッとした仕上がりに。 - おからパウダーや高野豆腐粉の衣で低糖質に
糖質制限中の方でも安心して使える衣素材です。 - 焼き野菜に風味のアクセントを加える
すりごま+ポン酢や、ごま油+塩など、コクのある味付けで満足度アップ。
揚げ物は「選び方」と「揚げ方」で変わる
揚げ物を避けるのではなく、どう工夫して取り入れるかが大切です。油の性質や食材選びを理解し、調理法を見直せば、揚げ物も健康的な一皿になります。
無理に我慢せず、正しく知って、美味しく楽しく取り入れていきましょう。