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2025.08.23

レシピがなくても味が決まる!管理栄養士が教える「調味パーセント」の基本

調理の保存とコツ

レシピがなくても味が決まる!管理栄養士が教える「調味パーセント」の基本

「目分量で料理したら、なんだか味が決まらない…」そんな経験はありませんか?でも実は、“ある数値”を知っていれば、レシピがなくても美味しく味付けできるんです。

そのカギは、食材重量の1%を基準に考える「調味パーセント」。感覚ではなく“理論”で味を決める方法を、管理栄養士の視点で解説します。

「1%」がちょうど良い理由

人が「ちょうど良い」と感じる塩味の濃度は、およそ0.8〜1.5%。これは人間の体液の塩分濃度(約0.9%)に近いからです。

具体的な料理では以下の通りが目安になります:

  • 汁物やスープ類:0.8%
  • おかずやメイン料理:1.2〜1.5%
  • ごはんにかける丼系:1%前後

この中で特に覚えやすく応用しやすいのが「1%」。「材料の重さ×1%」=最適な塩分量として、すべての料理の味付けの基準になります。

計算ステップ①:材料重量×1%で必要な塩分を出す

まず、食材の重さをざっくりで良いので合計してみましょう。

例)豆腐入りハンバーグの場合
・豚ひき肉:200g
・木綿豆腐:150g
合計:350g → 1%=3.5gの塩分

計算ステップ②:塩分量を調味料に換算する

料理では塩だけでなく、醤油や味噌なども使いますよね。それぞれの調味料に含まれる塩分量の目安を覚えておけば、簡単に換算できます。

調味料1gの塩分を含む量の体積目安(ml/g)
食塩0.8(小さじ1/6弱)
醤油5(小さじ1弱)
味噌7(大さじ1/2弱)
ウスターソース11(小さじ2強)
ケチャップ30(大さじ2)

たとえば「肉300g=塩分3g」が目安の料理なら、醤油なら3(g×5(ml/g)=15ml(=大さじ1)が適量になります。

感覚をつかむための実践ポイント

まずはキッチンスケールを使ってみる

慣れるまでは、食材の重さや調味料の量をきちんと“見える化”するのが成功のカギです。

味見で微調整する習慣を

計算でおおよその塩分量を出したら、仕上げは自分の舌で確認。味覚を育てる一番の方法です。

換算表は手の届く場所に

塩・醤油・味噌などの「換算値」は、冷蔵庫やキッチンの見やすい場所に貼っておくと、調理中にすぐ確認できて便利です。

注意したいポイント:塩にも種類がある!

粗塩や天然塩は塩味がまろやかなので、同じg数でも味の感じ方が変わります。初心者は精製塩で練習するのがおすすめです。

味噌やしょうゆの塩分濃度は商品ごとに違うため、慣れてきたら「栄養成分表示(食塩相当量)」も参考にしましょう。

「1%ルール」で、味付けの迷いがなくなる!

レシピがなくても味を決められるコツは、「材料重量の1%の塩分」と「調味料の換算値」。この2つを使いこなせば、感覚ではなく理論で味が決まるようになります。まずはスケール片手に、1品から試してみましょう。