
2025.09.27
「飲み会=太る」は思い込み? 管理栄養士が教える、おつまみの選び方と楽しみ方
働く人と食の健康

飲み会が続くと、「太りそうで不安…」と感じることはありませんか?
でも実は、ちょっとした選び方と食べ方の工夫で、太りにくく楽しむことができるんです。今回は管理栄養士の視点から、カロリーを抑えながら満足できるおつまみ選びのコツをご紹介します。
食べ方のコツを押さえて、無理なくカロリーセーブ
まず意識したいのは、「どう食べるか」という視点です。同じ料理でも、調理法や組み合わせによってエネルギー量は大きく変わります。
揚げ物や炒め物は油を多く使うためカロリーが上がりやすい一方で、焼く・蒸す・煮るといった調理法を選べば、脂質を控えたヘルシーな仕上がりに。
また、食材選びもポイント。たとえばチーズならカッテージやモッツァレラを選ぶと脂質を抑えながらも満足感を得られます。
魚介類も、トロより白身魚や赤身中心にすることで軽やかに楽しめます。
さらに、野菜→たんぱく質→炭水化物の順番で食べると、血糖値の上昇がゆるやかになり、自然と食べすぎを防ぐことができますよ。
満足感を保ちながら、太りにくいおつまみを選ぶ
おつまみは「量より質」を意識するのがコツです。以下のようなメニューを選ぶと、摂取カロリーを抑えながら満足感を得やすくなります。
- 野菜の小鉢(枝豆・冷ややっこ・ナムルなど)
食物繊維が豊富で、よく噛むことで満腹感が持続します。ドレッシングは別添えで少しずつ加えて。 - 白身魚や貝類の刺身(タラ・真鯛・ホタテなど)
脂質が少なく高たんぱく。青魚やトロは栄養価が高い一方でカロリーも上がるため、シェアがおすすめ。 - グリルチキンや鶏むねのたたき
脂質を抑えつつ、たんぱく質やビタミンB群がしっかり補えます。ポン酢や柚子胡椒で味に変化をつけると飽きません。 - 海藻や豆腐入りのサラダ
食物繊維と植物性たんぱく質を同時に摂取でき、栄養バランスが整います。マヨネーズ系のサラダは控えめに。 - 湯豆腐・だし巻き卵
体を冷やさず、優しい味でほっとする一品。締めの一皿にもおすすめです。 - フレッシュチーズ(モッツァレラ・カッテージなど)
塩分と脂質を抑えつつ、カルシウム補給にも役立ちます。 - 焼き魚・干物
余分な脂が落ちて香ばしく、食べ応えがしっかり。お酒との相性も抜群です。
飲み会中に意識したい、ちょっとした工夫
太らない人が自然とやっているのは、ほんの小さな習慣です。食べ方や飲み方を少し変えるだけで、翌日の体が軽く感じられるはずです。
・野菜やたんぱく質から先に食べる
最初に血糖値の上がりにくい食品を入れることで、空腹感が落ち着き、自然と食べ過ぎを防げます。
・お酒の合間に水や炭酸水を挟む
アルコールの吸収をゆるやかにし、食べ過ぎ・飲み過ぎの抑制に。翌日のむくみ対策にもつながります。
・シェア料理は最初に自分の分を取り分ける
量を把握しやすくなり、ダラダラ食べを防止できます。取り分けたあとは大皿をテーブルの端に置くと、つい手が伸びるのを防げます。
シメを選ぶときも“バランス”を意識
シメのメニューは「満腹感」と「軽さ」のバランスを意識しましょう。雑炊やスープ系のうどん、野菜入りのパスタなど、水分量が多い料理は少量でも満足感が得られます。
どうしてもラーメンやチャーハンが食べたいときは、麺やご飯を半量にする、具材を多めにするといった工夫でカロリーを抑えましょう。
お酒の席も“上手に選んで楽しむ”が正解
飲み会で太るかどうかは、食べる量よりも「選び方と順番」に左右されます。調理法・食材・食べ方を少し意識するだけで、お酒も食事も気兼ねなく楽しめるようになります。
「食べたい気持ち」を我慢するのではなく、体にやさしい選択を重ねていくこと。それが、飲み会を上手に楽しみながら、健康を保ついちばんの近道です。